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リハビリテーションのご紹介

- スタッフ
- 理学療法士10名、助手3名
医師の指示のもとに理学療法士がリハビリテーションを行います。理学療法士によるリハビリは患者さんそれぞれの状態に合わせ、運動療法や徒手療法に加えて物理療法を行うことにより、身体機能・能力の改善を目指します。
私たちリハビリテーションスタッフは、患者さんを最優先とした考えのもと、それぞれの専門知識に加え、効果的で、質の高いリハビリテーションを提供できるよう取り組んでいます。
また地域と密着し心かよいあうリハビリ室を目指し、スタッフ、患者さんともに明るく楽しい雰囲気の中、リハビリテーションを行っています。
リハビリテーションの流れ
- 診察
- 医師の診察によりリハビリテーションの指示
- 問診
- 理学療法士による問診、機能的・能力的な理学療法評価の実施
- 立案
- 理学療法評価に基づき、目標設定のうえ理学療法プログラムの立案
- 実施
- 患者さん個人に適した徒手療法・運動療法・物理療法などの理学療法実施
- 再提案
- 毎月の理学療法評価により状態の変化に合わせて理学療法プログラム再考し最善のプログラムを提供
リハビリテーションの内容
当院のリハビリテーションでは、主に筋肉、骨、関節、神経など運動器疾患の方が対象となります。日常生活動作(立ち上がり・歩行・階段昇降など)の獲得や職場復帰および社会活動参加に加え、高度な能力が必要なスポーツ活動への復帰を目指していきます。
年齢を問わず、一般の方からスポーツ選手まで、個々の生活スタイルや活動に合わせてリハビリテーションを行います。
当院は施設基準で運動器リハビリテーションⅠの認定を受けており、理学療法士スタッフで医学修士課程修了者、整形外科分野の専門性を有した運動器認定理学療法士、介護支援専門員の資格取得者が在籍しています。
部位別リハビリテーション
頚部
頚や肩に凝り感、頭痛、腕や手指にしびれがあるなど頚部の症状は多岐にわたり生活に支障をきたします。
当院リハビリでは、姿勢や身体の可動性・筋力の獲得・維持、負担のかかりにくい動作の獲得を目指します。また現代ではPCやスマートフォンの普及により不良姿勢や同一姿勢が長時間続いている方が多くなっています。生活習慣からも原因を追究して理学療法士が適切な生活指導も実施します。
肩

肩を動かすと痛みがある、腕が挙がりにくい、更衣動作や洗顔・洗髪動作が行いづらい、夜間に肩が痛く て目覚めてしまうなど症状は様々で、これらの症状により日常生活に大きな支障をきたします。
当院リハビリでは、痛みや可動域制限の原因を特定し、肩甲骨も含めた肩の関節可動域の改善を図るとともに、再発予防のために姿勢改善・日常生活指導も行なっていきます。
腰

腰痛を中心とした腰の症状は、若年から高齢まで非常に幅広く、多くの方が痛み・しびれに悩み、長時間の立ち仕事や立ちあがり動作に支障をきたします。
当院リハビリでは、姿勢や身体の可動性・筋力の獲得・維持、負担のかかりにくい動作の獲得など改善を目指していきます。また股関節や膝関節の肢位から連動して腰部にストレスのかかりやすい姿勢となっていることもあります。そのため理学療法士が全身の評価を行い、適切なリハビリプログラムを提供します。
股関節
股関節は主に足に体重をかけた時や歩行時に痛みや動きにくさといった支障をきたします。また、これらの要因から転倒にもつながります。
当院リハビリでは、股関節の前後・内外の筋力のバランスや、股関節周囲筋の柔軟性改善、また隣接する腰部や膝関節の動きなども評価し改善を目指します。
膝

膝関節は体重がのって大きな負担のかかる部位であり、痛みや固さによって階段昇降やしゃがみ込み、正座などに支障をきたします。また膝関節は伸びきらないと痛みや歩きづらさにつながることがあります。
当院リハビリでは、体重を支えるためにしっかりとした筋力の改善と、スムーズな屈伸運動の獲得、隣接する股関節や足関節の動きなども評価し改善を目指します。
足関節・足趾

足関節の症状によりバランス能力が低下して歩行や走行、転倒につながることがあります。 足の指は二足歩行の人間にとって非常に重要で、足の指先までしっかり使える必要があります。
当院リハビリでは、足首の柔軟性から足の指先の動きまで全体的に機能を高めることを目標とします。
肘関節
肘関節は動かないと手が顔に届かない、手を伸ばして物に手が届かないなどの支障が出ます。また手指の使い過ぎなどで肘に痛みやしびれが出ることがあります。
当院リハビリでは、スムーズな肘の屈伸動作の獲得、手指に負担のかからない生活動作指導などで改善を目指します。
手・手首
手・指は細かな動きが求められます。また手の使い方・日常生活の過ごし方は人それぞれ、千差万別です。手・指は固まらない・滑らかさが日常生活に求められます。 リハビリでは、手・指の各関節がそれぞれ細かく動くように、また握り込む・物を掴むなどの握力を改善させる必要があります。
当院リハビリテーションでは、主に手指や手首の骨折後拘縮(関節が硬くなり動きの制限がある状態)に対し、関節可動域・筋力の改善を図ることで日常生活での支障を減らしていきます。拘縮は炎症後や固定などで関節を動かしていない期間が長いほど起こりやすく、状態にあわせてできるだけ早期にリハビリテーションを開始することが大事です。
自主ex指導
リハビリテーションは来院し「リハビリテーションをうけるだけ」でなく、ご自身でexを行うことが重要です。早期改善のため在宅時や職場、学校などでできる自主exを考案し、指導・提供しています。
テーピング指導

当院では主にスポーツ活動をしている患者さんを対象にテーピング指導を行っています。 テーピングの処方は、関節や筋肉の動きを誘導・制動サポートし、運動時の痛みの軽減や再発予防を目的に行います。
テーピング指導の際には担当の理学療法士が患者さんの状態や競技の特性を考慮し、適切な指導を行います。
また状態によってはテーピングを処方しない場合もあります。 詳しくは担当の理学療法士にお問い合わせください。
物理療法
身体に物理エネルギー(温熱、電気刺激、牽引など)を加えることで、血液循環の改善、筋の緊張や痛みを除去、軽減するものです。幅広い症状に対応できる機種を導入しています。必要に応じて理学療法と併用し治療効果をあげることが期待できます。
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ホットパック:HYDROTIZER
温熱療法により痛みの軽減、血液循環の改善、リラクゼーションを目的に使用します。
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低周波治療器:KINETIZER
用途に合わせた複数の治療モードを搭載しており、筋肉や神経への電気刺激、痛みの緩和を目的に使用します。
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牽引療法機器:Super-Trac
頸椎、腰椎の椎間板・椎間関節の軽度変形の矯正、椎間板内圧の減少を目的に使用します。
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大腿四頭筋筋力測定器:レッグエクステンション ウェルトニック
主に大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の筋力測定に使用します。
筋力トレーニング機器
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レッグプレス
主に大殿筋(おしりの筋肉)、大腿四頭筋(大腿前面の筋肉)のトレーニングに使用します。
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レッグエクステンション・カール
主に大腿四頭筋(大腿前面の筋肉)、ハムストリングス(大腿後面の筋肉)のトレーニングに使用します。
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エルゴメーター
有酸素運動が可能で筋持久力、呼吸循環器系の機能の向上が期待できます。イヤーセンサーを付けて運動することにより、脈拍を随時確認でき、必要に応じたトレーニングができます。
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重錘バンド
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鉄アレイ
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バランスボール
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バランスクッション
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平行棒
代表的な疾患に対する
リハビリテーション
肩関節周囲炎(五十肩)
1.炎症期 2.拘縮期 3.回復期の3つの時期を経て、自然と治ることもありますが、適切な治療を行わないと肩関節が動きにくくなり日常生活が不便になってしまいます。
当院では医師と連携し、運動器リハビリテーションによって日常生活動作指導を行い炎症の悪化を防ぎます。炎症期が過ぎ拘縮期~回復期には、運動器リハビリテーションによって肩甲骨も含めた肩の関節可動域の改善を図るとともに、再発予防のために姿勢改善・日常生活指導も行なっていきます。
腱板損傷・断裂
腕を上げ下げする時に肩の痛みや引っかかり、自力で腕を持ち上げられない、といった症状があります。
痛みは、主に三角筋やその付着部に感じます。夜間に同じ姿勢を続けていると痛みが、肩を下にして眠れない・逆に上にすると痛む、などの症状が出ます。
筋力低下により、腕を伸ばした状態では重いものが持てない、長時間ハンドルを握って運転しづらい、後方に腕を伸ばせないなどの症状を自覚することがあります。
断裂した腱板が完全に自然修復することは期待できないので、リハビリでは代償機能を獲得することが目標になります。
夜間の痛みや安静時の痛みが和らいでから、肩甲骨・脊柱・骨盤などの動きをよくするリハビリや、残存している腱板の動きをよくするリハビリを行います。
十分な保存療法を行っても症状が改善しない場合は、手術を考慮します。提携先病院を中心に、十分な手術実績のある高次医療機関をご紹介いたします。
腰部脊柱管狭窄症
脊骨には脊髄の神経が通るトンネル(脊柱管)があり、神経は骨・椎間板・椎間関節・靭帯に囲まれて走行しています。加齢・労働等によって、椎間板変性や靭帯が厚くなって脊柱管が狭くなり、神経が圧迫され血流が低下することで発症します。症状として背筋を伸ばして立ったり歩行を始めたりすると、しばらくして太ももや膝から下にしびれや痛み・つっぱり感があらわれ、徐々に強くなり歩きづらくなります。少し前かがみになったり腰掛けたりすると症状が軽減され、再び歩けるようになります(間欠性跛行)。リハビリでは、脊柱管が広くなる姿勢の指導や日常生活動作指導を行い、症状の改善や再発予防を行います。
椎間板症・椎間板ヘルニア
椎間板は、背骨を構成している椎体と椎体の間にありクッションの働きをしています。椎間板が加齢などによる変性や、不良姿勢での動作や作業が原因となって、椎間板の中の髄核が脊柱管の中に突出し神経を圧迫することで発症します。症状として、腰臀部から下肢後面にかけて、痛みやしびれ・足に力が入りにくくなることがあります。
リハビリでは椎間板周囲のストレスを減らせるよう身体の柔軟性改善、筋力強化、姿勢指導、日常生活動作指導などにより症状の改善や再発予防を行います。
変形性関節症
運動器リハビリテーションでは、患者さんの症状に合わせて、関節可動域練習や筋力強化練習だけでなく、姿勢や歩き方など、日常生活動作の指導を行うことで、変形性関節症の進行を遅らせ、症状の軽減を目指します。
鵞足炎
鵞足とは脛骨粗面(お皿の下の骨の出っ張った部分)の内側の半腱様筋、縫工筋、薄筋の3つの筋肉が停止する部分で、鳥の手足のような形から鵞足と名前がついています。腱が骨に停止するところは、筋肉の働きによるストレスが集中しやすく、組織の小さな損傷が生じます。スポーツ選手や変形性膝関節症に合併していることが少なくありません。夜間痛や立ち上がる際、階段昇降時に膝の内側に痛みを感じることが多いです。
運動器リハビリテーションでは関与する筋肉の強化やストレッチ、負荷のかかりにくい動作指導を行っていきます。またオーバートレーニングの有無や身体に負担のかかる靴を履いていないかどうかなどの環境面をアドバイスすることもあります。
前十字靭帯損傷
ジャンプ動作後に着地した時、急な方向転換などで損傷することが多いとされています。受傷時、激痛とともに「ブツッ」という断裂音を体感することが多く、ジャンプや方向転換を必要とするスポーツ動作で膝折れを繰り返す、放置すると関節軟骨が損傷し、変形性関節症へと進行することがあります。
当院の運動器リハビリテーションでは、装具装着や膝周辺組織ストレッチ、筋力強化、時期に応じて荷重位での動作指導などの理学療法を中心とした保存療法で経過をみます。また手術が必要な場合、連携がある手術ができる病院への紹介状を作成することができます。
足関節捻挫
足首の捻挫はスポーツ外傷の中で最も頻度が高いものです。多くが外側の靭帯が損傷する内反捻挫です。捻挫は癖になると言いますが、それほど再発率が高い怪我だとされています。捻挫を繰り返している場合、靭帯そのものが緩くなってしまい、足関節の不安定性が生じてしまいます。緩くなった靭帯はトレーニングで強化できるわけではないため、その代わりとなる足関節周囲の筋肉を強化する必要があります。
リハビリでは足関節だけでなく、体幹や股関節、膝関節といった全身の筋力を強化することにより、捻挫をしにくい姿勢や動作をつくることも目指し、再発予防をしていきます。また外的なサポートとしてテーピングやサポーターも予防には有効で、適応に応じて処方・指導します。